copyright

コピライト-セントリズム

日高 真子. “国内学術雑誌における著作権の取り扱い調査 著作権規定のひな型と『情報管理』誌におけるケーススタディ”. 情報管理. Vol. 53, No. 1, (2010), 19-28 . を読む。『情報管理』掲載記事の著作権について、 ここで発行者であるJSTが著作権(著作財…

著作権からそんな話に

「時の法令」という雑誌に連載の「政府刊行物と著作権」(岡本薫)が完結していた。 月1で1年間、全12回の連載だったらしい。 記事タイトルは こちら にまとめられている(エライ)。 見開き一枚の短い記事だったので、そんなに詳しく政府刊行物の話があった…

日本版フェアユースの記事から思うメディアリテラシー

ちょっと前に、 著作権法入門 (いとう Diary) を読んだ。 島並良・上野達弘・横山久芳『著作権法入門』(有斐閣、2009年) についての記事。 図書館内のコピー機を使って利用者が図書のコピーを取ることについて著作権法上制限があるかのように図書館当局…

家庭内に準じ隊

岡本薫“「私的使用」とは?(政府刊行物と著作権8)” (『時の法令』1845号) を読む。 著作権法の例外規定に、「私的使用」の例外というものがあります。 これは、作ったコピーを「個人的に使用すること」や「家庭内その他これに準ずる限られた範囲内(数人…

ジョゲーン

山本 隆司. “米国Googleブック検索訴訟の和解が持つ意味 図書館関係者への助言”. 情報管理. Vol. 52, No. 7, (2009), 405-416 . を読む。 講演をまとめたものなんだけど、話の最後で、 以上で終わらせていただきたいのですが,図書館関係者に対しての助言と…

慌てふためいて舞った砂埃がようやく徐々に

高田 寛. “Web検索サービスの法的諸問題”. 情報管理. Vol. 52, No. 5, (2009), 267-275 を読む。 全書籍のうちパブリック・ドメインにあるものが約20%、その他の書籍は、著作権者がはっきりしているものは一部であり、70〜75%は著作権者がはっきりしていな…

exception

岡本薫「立法・司法・行政関係の適用除外(政府刊行物と著作権 4)」 (時の法令1837号 50-51ページ) を読む。 ・・・憲法などの場合には、・・・「そもそも保護対象たる著作物から除外する」という規定が、著作権法の第十三条(第一号〜第四号)に置かれて…

Googleブック感情論(2) わかったらあとは、お気に召すまま

グーグル「ブック検索」拒否が"書籍を殺す"とわからない人々(前編)(後編) (日刊サイゾー) を読む。 前編の方に、 呑まずに和解案から離脱すると、自分の書籍を利用されることはなくなる。 とあるけど、昨日取り上げたNBLの記事によれば、この理解は正し…

どうしたらなにができるのか

松田政行、増田雅史「Google Book Search クラスアクション和解の実務的検討(下)」 (NBL 906号 88〜97ページ) を読む。 (上)を読んだときに目次をつけてしまったので、こっちにもつけておくことにする。慣れないことをするもんじゃね(ry 2.和解に参加…

31条のサードチルドレン

群馬県立図書館に郷土資料の利用について問い合わせたら、 全頁コピーして送ってくれるという。 20ページ弱だからってのもあるけど、著作権的には、 もう死後50年過ぎてるのかしら、と思った。 まぁそうかもしれないんだけど(著者の略歴不詳だった)、 ぼく…

さわるなキケン

荒竹純一「日常業務の中の法違反を防ぐ! 著作権法違反防止マニュアル」 (ビジネス法務 2009.7 中央経済社) を読む。 なんていうか、実際的な記事だなぁと思った。 企業の法令遵守が叫ばれる中ではあるけど、 著作権ってちょっとビミョウなとこなの…

over the extracts

商事法務のNBLという雑誌に「Google Book Search クラスアクション和解の実務的検討」という記事が出ていて、905号の(上)をひとまず読んだ。 目次。 はじめに 1.本件和解の効果が及ぶ範囲和解集団物的な範囲人的な範囲小括 2.和解に参加する場合の手続およ…

長い終わりがはじまらない

Googleブック検索問題、米和解団からの回答 (STI Updates) の記事にある、 日本書籍出版協会による要旨を読む。 けっこう、へぇと思うことが多かった。 この話の記事ってわりと読んできたつもりだったけど、やっぱりよくわかってなかったんだな。 特に、 …

最低citation

朝、同僚のおばさまが「ラジオで法科大学院の定員削減のこと言ってた!」と言いながら新聞記事のクリッピング。はたして1時間後、事務室から記事のリクエスト。速攻で持っていく。予想通りだ、とみんなでしたり顔。へっへっへ。 きょうは本が来ない日だから…

ギギギギギッ

金沢文芸館 本の貸し出し全面停止 有料観覧券保有者 著作権法に絡み (中日新聞) を読む。 同館を運営する市文化政策課では「(法律に抵触する)疑義が残る状況のため、貸し出しは止めようという結論になった。利用者には文芸館内で本の閲覧を楽しんでもら…

Googleブック感情論 - アンタこの子と付き合ってあげなさいよっ

こないだ、 「版権レジストリは、いわば世界規模のJASRAC」--Googleブック検索問題の本質 (YOMIURI ONLINE) を読んだ。 すごくわかりやすい解説記事だった。 そしたらasahi.comでも同じ時期に解説が出てるのに気付く。 日付は5月10日。読売は5月12日なので…

比較報告のそれから

こないだの記事(おれは法曹生まれマークアップ育ち)で、 データベースの評価って、いまはどうなのかなー。あんまり聞いたことないけど・・・ と書いたところで、いしかわまりこ「法情報データベースの比較報告-「NDL-OPAC雑誌記事索引」と「法律判例文献情…

別にコラボじゃない

寄贈本の処理をしてたら、 『筑波法政』 という名前の雑誌(紀要)があるのに気付いた。 ・・・。 ドッチ!(違 まぁ言いたいことはほぼそれだけなのだが、(ぉぃ 2009年2月発行の第46号に、 「サーチエンジンにおける著作権侵害主体・フェアユースの法理の…

ベタな裏側

グーグル書籍検索訴訟の和解案--「孤児作品」をめぐり表面化する懸念 (CNET JAPAN) を読む。 この件に関してはまだよく知らないのでアレだけど、 google book searchで世の中がものすごく便利になることは確かだし、 一方でやり方が強引で公開を嫌がる人をあ…

探しものはなんですか 訳しにくいものですか

辞典の中を♪ ネットの中を♪ 探したけれど〜♪ NICTと東大、翻訳支援・共有サイト「みんなの翻訳」公開 (INTERNET Watch) を読む。 こういうんでいまのぼくが、 気になってしまうのはつまんない、 ことだけど著作権的にどうなんだっていう、 だって、サーチエ…

便法パフ

政府刊行物系の雑誌「時の法令」平成21年4/15号で、 「政府刊行物と著作権」という連載が始まっている。 著者は岡本薫さん。 政策研究大学院大学教授・元文化庁著作権課長だそうな。 初回のタイトルは、 “著作権の「法律ルール」の本質-「便法」だからややこ…

Lexis的「相当の期間」

企業内でのコピーに30条は適用できるか(Copy & Copyright Diary)を読むと,『BUSINESS LAW JOURNAL』No.14 5月号に関連文献が載ってるらしく,たしかそれデータベースの「LexisNexis JP」で見られたんじゃね?と思って開いてみると,たしかに雑誌自体はフ…

上映のじょえー性

「図書館員のメディア活用力を問う−アニメ世代にどう教えるか−」をきいてきた。(egamiday3)を読む。 そういえば、講演のためのサンプルとは言えアニメの動画を無断で上映するのは、著作権的にまずいから、ということで、そのかわりにwebサイトのflash動画…

青葉マークの複問検

INFOSTAの第8回複写権問題検討会をのぞいてみた。 図書室の新入生ガイダンスを準備する過程でわいてきた、 著作権に対する興味と、 あと、参加費が安い・職場から近いという理由だけで、 経緯も知らずに飛び込んだから、 行ってみたらそこはかとないアウェイ…

31-35(2009/4/5転載)

新入生ガイダンスを来月する関係で、著作権法のことを調べてるけど、相変わらずややこしい。図書館は基本的に31条の例外規定(図書館内の複写)を適用して、図書館内でコピーしてもらうわけだけど、大学図書館の場合、35条(学校の授業での利用)の位置づけ…