日本版フェアユースの記事から思うメディアリテラシー

ちょっと前に、
著作権法入門
(いとう Diary)
を読んだ。
島並良・上野達弘・横山久芳『著作権法入門』(有斐閣、2009年)
についての記事。

図書館内のコピー機を使って利用者が図書のコピーを取ることについて著作権法上制限があるかのように図書館当局が述べていることに実は大きな根拠はないこと(本書p.166注102)など、いろいろと小さな発見があることもうれしい。

こ、これは気になる・・・
確認したい!
でもまだうちには入ってないっぽい。
買ってくれるかなー


さて、著作権の最近の話題は日本版フェアユース
最初に読んだのは、
著作権侵害、対象外に 写真の端に写った絵画など、文化庁方針
(NIKKEI NET)
だった。

文化庁は、権利者の利益を不当に害しない公正利用なら自由に著作物を使える「日本版フェアユース」の方向性を固めた。
(…略…)早ければ2011年の著作権法改正を目指す。

って書いてあるから、へー、もう導入が基本路線なのか、
と思ったら、
著作権法で文化審チーム報告書 公正利用導入の是非示さず
(47 news)
には、

著作権法に同規定を導入することの是非については「十分検討すべきだ」などと記述、結論を明示しなかった。

って書いてあるし、いくつかの団体から反対表明がなされているのはご存じの通りって感じで。
こないだのCA-Eにまとめ記事が出ている


まぁどうなるのかはわかんないけど、思ったのは、同じソースでも記事の書き方次第で全然違う印象を与えてしまうんだなってことだった。
情報操作なんてほんとたやすい。
だから、なるべくたくさんの情報に当たる必要があるわけで。
うーん、リテラシー


なんか、新聞が売れないのも、一紙の記事だけ読んでてもどうしようもない状況になっているからじゃないのかなんてふと。かといって複数買うのも無理だしー
でもコンテンツメーカーがいなくなったら余計にどうしようもないけどねえ。
うーん。


まぁそんなわけで、新聞協会が反対表明してることで、実際の新聞記事に影響があるのかないのかしらんけど、多少「気をつけないと」、と、思わざるを得ないところはある。
これからは新聞記者は資料としてウェブをプリントアウトしたりなどしない。
(BENLI)
みたいな、皮肉っぽい記事も出ている。
これは、ちょっと、おもしろかったw