half or added

洋書だと特に多いですが、ちゃんとした標題紙(タイトルページ)の前に、簡単にタイトルだけとか書いた紙がありますね。アレ。アレをなんと呼ぶのか。


日本語だと「扉」かな? と思って図書館用語集三訂版(日本図書館協会、2003年)を引いてみると、

前付…のひとつで、見返しの次にあって署名・著者名・発行所名などを印刷した部分。洋本の標題紙(title page)がこれにあたり、本扉ともいう。
(241ページ)

とある。あれ、「扉」はタイトルページか、と思って続きを読むと、

…本扉の前に、著者・署名・叢(そう)書名程度、時には書名だけを掲げた簡単な扉(略標題紙、half title page)を置く場合、これを前扉または小扉という。
(242ページ)

って書いてあった。そうか前扉か。英語だとハーフタイトルページ=略標題紙か。
Yahooで"book"を英和辞典で引いてみると出てくる図にも、"half-title page"と書いてある。


ところで、NACSIS-CATでVT(その他タイトル)を入れるときの「タイトルの種類コード表」というのがコーディングマニュアルにあるけど、そこを見ても略標題紙(half title page)というのはない。
その代わり(なのかどうか)、「AT:副標題紙タイトル (added title page title) 」というのがある。


副標題紙…?


また図書館用語集で引いてみる。

標題紙の前または後に挿入されて、書名その他を掲げ、または標題紙の内容を補充する事項を記載している紙葉。その記載事項は必要に応じ、目録記入を作成する際に参考とされる。書名だけを掲げるような簡略なものであることが多いが、その資料より包括的な、たとえばそれを含む叢(そう)書のための標題紙であったり、その資料の別の国語による標題を記載していたりする場合もある。
(267ページ)

さっきの略標題紙と違うのは、標題紙の前だけじゃなくて後でもいいというのと、別言語の標題が記載されていることがある、という程度だろうか。
「書名だけを掲げるような簡略なものであることが多い」んなら、ほとんど同じだろ、という気もする。
いかんせん、half-titleの方が一般的な用語みたいで、added-titleの具体的な(「これが副標題紙ですよと説明した」)例がうまく見つからないので、はっきりしたことがわからなくて、ややこしい。


で、よくわからないのだが、考えてみた結果、
「略標題紙は副標題紙の一種」とするのが自然かなーと。
つまり、
略標題紙∈副標題紙
略標題紙⊂副標題紙
(2011/12/14修正。正しくはこちらだそうです)

…記号の使い方が合っているのかどうかはともかく。


そう考えると、「副標題紙」の実態がなんなのかわからなくても(実態などないのかもしれないが)、略標題紙だということがわかって、標題紙に書いてあるタイトルと違った場合、VT:ATで入れとけばいい、ということになる。
合ってるかどうかは知らん。


というわけで、
副標題紙と略標題紙の関係ってどこかに書いてあるのでしょうか。
本当に2人は付き合っているのでしょうか。
いつから?