transfered original decisions
こないだ国立公文書館に企画展を見に行ったら、
大学や裁判所から移管された判決原本が展示されていて、
ほーこれが、と思った。
移管については7月にニュースが出ていましたね。
国立公文書館、国立大学から移管の民事判決原本と下級裁判所から移管の裁判文書の各目録を公開
(CA-R)
で、前の職場でふらふら書架を見ていたら(異動になりました☆)、
『図説判決原本の遺産』なんていう本があるのを発見した。
- 作者: 林屋礼二,青山善充,石井紫郎
- 出版社/メーカー: 信山社出版
- 発売日: 1998/12
- メディア: ペーパーバック
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この本は1998年の発行だけど、古い判決原本がまず裁判所から国立大学へ移されるときの経緯がよくわかる。
大雑把に言うと、民事判決原本は裁判所で永久保存だったのが保存期間50年に変わったんだけど(1992年)、捨てちゃうのはまずいんでないの? という研究者などの人たちが現れて、とりあえず国立大学で預かってもらえないかな、ということで捨てられる前に避難させたという。まぁ大学もそんなに場所があるわけじゃないから一時的にっていう感じで。
で、展示で見たのは、国立公文書館って元々行政文書を保存するところで司法文書は対象にしていなかったんだけど、判決原本のそういう状況があるからってんで法改正かなんか(記憶が曖昧)して、受け入れられるようになりましたよっていう話らしい。へー。
上のニュースの公文書館のページには「平成12年度から12年計画で開始した国立大学に保管されていた民事判決原本の移管が、計画を前倒しして平成22年度に完了しました」って書いてあるから、2000年には受け入れ可能になってたんだな。
判決原本はプライバシーの問題があるから普通の資料より公開条件が厳しくなるだろうだけど、うまく研究に活用できるようになるといいですね。