forum like coke or pepsi (1)

ARGフォーラムに、こそっと参加する。
会場が職場から近かったので、こいつわ! と思って。
でも今日って夏休み明けで、本がたくさん届いて、午前中で抜けたからまじゴメンナサイ状態だった・・・
お姉さま、頼りにしております。
送り出してくれて感謝。


まず、全体の感想。
時間が14:00-16:30で、こういうたぐいのフォーラムにしてはちょとみじかいなって思ってたけど、みなさんキレキレで、スカッと爽快感があるくらいで、すごくカッコ良かった。
勢いを保ったまま閉会して、ぼくはそのままズバッと外に出て、神保町までのまっすぐの道をずんずん歩いて、やったるぜみたいな感じだった。
ので、こういうことができるんだなぁと、なんだかうれしくなった。
行くときは激眠かったのに、終わったときには完全覚醒。
こそっとした参加でいろいろ不安だったけど、行けてよかったなと思う。
(名刺もなかったけど、代わりに用意したIDのコピーをにこやかに受けとってくれたし。笑


基調報告は長尾国会図書館長。
「ディジタル時代の本・読者・図書館 -我々の創造性を高めるために-」
僕は「創造性」という言葉に弱いので、おおっと思い、特にその点に気を付けて聞いた。
創造性に関する要点としては、まず図書が電子化されさらに構造化されることで、単にキーワードを探すだけでなく、もっとまとまった情報として抜き出してくることができるようになる。そのことで書物の解体が起こり、図書のある一部分の切り取りや再編集がより容易になってくる。学術論文はだいたいにおいて、他人の著作の一部分を引用し、それを並べたり自分の意見を足したりすることで成り立っているので、抜き出し・再編集の部分が容易になることでその成立を助けることができる。これが創造性の向上につながる。という感じだったと思う。
ぼくとしては、「自分の意見を足したり」する部分が「創造性」だという気がしてるので、この論で行くとその部分への寄与は間接的になるし、実作業的な工程が容易になるのは創造性というより「生産性」に関することなんじゃないかなと思う。質より量というか。
なので、そうかそっちかーと思ったけど、でも量的な部分を圧縮することで質的な部分に力を与えるというか、時間を振り分けることが可能になると思うし、まず第一にそういう確実に省力化できる部分から改善する(だって「ひらめき」はまだどんな場面でも不確実なものだし)方向性は、正しいというか、現実的だろうなと。


その他、基調報告で気になったことメモ。
自然言語を用いた質問に対して回答を作る研究が進んでいる(?)ということだったけど、いまPCに向かって自然な言葉で質問文を作成するのって簡単なことなんだろうか? ちゃんとした文章を作るのって結構プレッシャーがあるし、なんか単語をぽつぽついれる方が楽な気が・・・まぁそういうのが発達すればはじめから話し言葉で入力するような人が出てくんのかな、「ナチュラル・ネイティブ」とか呼ばれたりして。笑 それで慣れたらそっちの方が楽なのかなぁ。
・「書物の解体」で、その本自体の主旨がないがしろにされることへの懸念について。「学術分野ではすでにそういう形で使われている、次世代のためにやむをえない」という説明だったけど、ちょっと違和感があった。むしろ、ただ検索できた部分を何も考えず切り張りするのはレベルの低いヤツがすること(いわゆるコピペ)で、わかってる人はちゃんとその文章がどういう文脈で使われているか確認するはずだし、確認できるような形で保存はするから大丈夫だ、みたいに説明するほうがいいんじゃないのかな。それともそれでも足りないかな。まぁ書物という形にこだわるというならまた別の話だけど。


というわけで、きっとつづく。