六法全書のことをよく知らない(4)-『分冊』はただ分けてあるだけじゃないやい-

福永正三「国内法令の調べ方(特集:法令・判例情報)」
情報の科学と技術51巻3号、144-149ページ、2001年)
に、六法全書についての説明があった。


例の(?)有斐閣六法全書の説明なんかに加え、
判例付き六法の説明もあって。

なお、より大部の判例付き六法全書に『分冊六法全書』(新日本法規、全6巻、年刊)がある。収録される判例は平成12年版で14,900余件にのぼっている。法域ごとに分かれた「事項索引」がなかなか詳しい。
(146ページ)

・・・。
『分冊六法全書』って、有斐閣六法全書を細かく分けて使い易くしただけのものかと思ってた・・・よく見たら出版社違うし(ぉぃ
しかも判例付きだったのか。そしたら用途も全然違うやんかっ
アホかっ>自分


ふー。
さて、気を取り直して。


この論文では「電子媒体による法令集」にも言及してて、

今日では好むと好まざるとに拘わらず、情報検索の世界でコンピュータによる検索の有用性を否定する者はいない。
・・・しかし同時に、電子媒体による法令調査も絶対ではないことに留意しておく必要があるとおもう。ことにオンライン・データベースでは、・・・検索語の選び方・検索式の立て方による取りこぼし(見落とし)の危険性は常につきまとう。
(147ページ)

という風に言っている。
これは、『判例とその読み方』での言い方ほど手放しで信用してるわけじゃないにせよ、小松弘「XML技術と法情報」の言い方ほど懐疑が強いわけでもなくて、まぁ疑いすぎず油断せずというか、ちょうどいいくらいなんじゃないかと思った。