えんさいくろぺでぃあ

百科事典を使う教育
(やまもも書斎記)
を読む。

端的に言えば、日本には、「百科事典」をつかう教育の基盤がない。そこに、デジタルのWikipediaがはいってきたらどうなるか、その混乱と見ることもできよう。

まず、(私自信の経験からであるが)、初等教育からはじまって、高等教育にいたるまで、「百科事典」を学習に利活用するという教育をうけていない。高等教育(大学)レベルであれば、むしろ見るべきは、専門の事典である。たとえば、『国史大事典』などの類。これをみるべきであって、「百科事典」などは、ちょっと参考にする程度……というのが、一般の大学教育のでのあつかいではないのか。

確かになぁ。百科事典って「家にあったら困るモノ」というのがまず第一に来てる気がする・・・なんかそれ、訪問販売とかの営業方針のせいなような気もするけど。
何かをするためにマジメに百科事典をめくったことなんかないかも。眺める分には、楽しいけど。


で、なにを思い出したかっていうと、こないだ読んだ井上真琴『図書館に訊け!』(ちくま新書)って百科事典ほめまくり&推しまくりなんだよね。なにか書くときにはまず百科事典! ていう風に。
でもわれわれにはそういう習慣ってないわけですよ。
そしたらこの著者の人って、一体どこでその百科事典スキルを見につけたのかなぁと。


うん、やっぱりあの本ほど実用的に百科事典を推されるのって、なんだか不思議な感じがしてしまうのだよなぁ。