モラルという名のリーサルウエポン

蔵書2274冊 盗難か 青森市民図書館
(YOMIURI ONLINE)
を、またそれかいっ、と思いながら読む。

館内には防犯カメラ5台があるほか、入り口には持ち出し防止装置(BDS)が設置されている。しかし、心臓にペースメーカーを装着している利用者用の入り口が別にあり、こちらを通り抜ける一般の利用者も後を絶たない。

うーん、設置費用がもったいない・・・
まぁなにもしないわけにはいかないだろうケド。
わかってるならなんとかしようよとは思う。

市民図書館の昨年度の利用者は約70万人。一方、中心部から約3キロ離れた青森市荒川地区の県立図書館の利用者は約40万人で、BDSを設置していないにもかかわらず、不明本は年間200〜300冊程度にとどまっている。

これは利用者数だけじゃなくて、市立と県立だと蔵書構成も配架方針も客層もかなり違うだろうから単純に比較できないと思う。たとえば県立図書館のOPACで「新潮文庫」を簡易検索すると708件だけど、市民図書館だと5200件ヒットする。細かいことは色々あるにしてもこの差は無視できないんじゃないかなー

市民図書館の高杉館長は「結局、利用者のモラルに頼るしかない」とため息交じりだ。

本当なのかなーこれ。
まぁ正論ではあるんだけど、モラルのせいにするのって、なんかずるい気がしちゃう。
いや持っていっちゃうヤツがいちばんずるいって、それはわかります。わかるけど、どうして貸出処理してくれないのかというのも考えなきゃいけなくて、それはやっぱりその人たちは貸出サービスというものに魅力を感じてないからだと思う。ごく一部かもしれないけど、そこでは貸出サービスが完全に敗北してるわけでしょ。だったらそもそも提供してるサービスに問題があるんじゃないか、って考える前にモラルだなんだってでっかいものに依存するのはちょっと横柄じゃん。(とかのたまう自分もじゅうぶん横柄だというのは認識してますが☆
どっかの育毛促進会社のCMから学ぶことだってあるでしょってこと。


モラルの問題は、はっきりいって、解決不可能だと思う。でもそこであきらめるんじゃなくて、別の観点からみればまだできることってあるよね。貸出にインセンティブをつけるとかさ、たとえばだけど。


最終的にはイタチごっこになろうとも、そこでため息をつくんじゃなくて、トムとジェリーとかルパンと銭形みたいににぎやかにやったらいいでしょうに。同情を誘ったって誰も助けちゃくれないし、たぶんそういう助かり方は余計に管理的になるだけっぽいし。まぁ結局は逃げる方がいつも勝つんだけどね、ああゆうアニメってさ。でもあそこまでいったら負けても悔いなしってね。